訪問しつけの難しさ
こんにちは。
今日はちょっと愚痴っぽくなるかもしれない。 でもやるせないのでここに書きます。
数か月レッスンにお伺いしていたお家からレッスンを終わりたいと連絡がありました。
理由は飼い主さんの体調不良。
確かにお伺いするといつも顔色も悪く、あまり熱心にお話を聞いておられない事も。。
ただ、この方の犬は「噛み犬」でした。
問題は深刻。 典型的な権勢症候群で飼い主よりも犬が強くなっていて起こる事。
そうすると噛むのを治すには、その行動だけを叱っても意味がないんです。
犬にすれば気に入らないから噛む。 例えば・・
ここ触れ! ここをなでろ! と飼い主に催促。
お母さんは可愛い犬のために「よしよし。。かわいい子だね」となでていると突然
「いつまで触ってるねん!もうええねん、」と犬が意思表示 ➡ 噛む です。
ダメ!と叱ったとしても、犬にすれば自分より弱い目下の者に叱られると余計逆上します。
「なんでお前に怒られないといけないんだ!」
権勢症候群になった犬の噛みを治すには、まずこの構図を逆転しないと
噛みだけに対処しても根っこは変わらないんです。
犬のしつけは「心を作る」ものです。 「できた形だけ」にこだわっては失敗します。
だからこの子のレッスンには飼い主さんの犬に対する接し方を変えるところからスタートするしかありません。
噛まれたら腹が立って殴った。とも仰っていたので、それは解決にならない。
犬は感情的になる人間を絶対に尊敬しないのです。
だから急がば回れです。
とにかく基礎訓練で絶対に言うことをきくようにきっちりしたレッスンを入れるところから始めていたんですが。。
おやつがあれば何でもできる子 ➡ おやつがなくてもなんでもする子
ここまで来ると噛みに直接的に働きかけなくても、自然と噛みが無くなる子が多いです。
フセやおいでを無視する犬が噛むのをやめるなんてあまり考えられないです。
この子は頭の良い子だったので、おやつさえあれば何でもできました。
ただおやつがないとムシ。 フセすらしない。
ここをしっかりトレーニングで変えていき、おいでも行きたくなければいかない。。
そこをリードでしっかり叱り、何が何でも来るようにレッスンを入れていき
少しずつ降参し始めた時に、飼い主さんが諦めてしまいました。
我慢を練習するために買って頂いた道具の上にも物が置かれ。。。
本当に残念です。
全く噛みが改善しない。。と思われたんだと思います。
犬のしつけで一番大切なのは、飼い主さんの態度です。
犬に対する接し方なんです。
この思いが変わるだけで犬が変わることも多くあるんです。
基礎訓練で飼い主の言うことをきく子に変えていく。。
出来た時に一緒に喜び、できない時は励まし、しない時は叱る。
そうやってお互いの関係性を信頼に変化させていく。
お座りができた! フセができた! だけじゃダメなんです。
その裏にくっついてる思いをしっかり理解しないと良い子にはなりません。
あー、せめてあと2か月レッスンできればなぁ。。
悔しいですね。
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